ジュニアプログラミング検定ってどんな資格?受験する5つのメリット
初回公開日:2021年02月05日
更新日:2021年02月01日
記載されている内容は2021年02月05日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

ジュニアプログラミング検定ってどんな検定?
2020年度から小学校で必修科目となるプログラミングに、子供だけでなく保護者からも関心が高まっています。
それに伴い、プログラミング教室やセミナーなどが開催され、子供たちにとってプログラミングがより身近なものとなってきています。
ジュニアプログラミング検定とは、そうした背景を持ちながら、プログラミング学習の指標となる検定です。
ジュニアプログラミング検定の対象年齢とは
ジュニアプログラミング検定には、受験のための年齢制限がありません。未就学児でも受験でき、小・中・高校生でも受験が可能です。
また、プログラミングを教える教員など、大人もジュニアプログラミング検定を受けられます。ジュニアプログラミング検定は、幅広い年齢層の方がチャレンジできる検定試験なのです。
ジュニアプログラミング検定を受験する5つのメリット
では、ジュニアプログラミング検定を受けるメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?
プログラミング検定を受験するメリットは、大きく分けて5つあります。それぞれのメリットについて、次から詳しく紹介していきます。
受験するメリット1:学力の向上に繋がる
大人だけでなく子供にもスキルが求められているプログラミング学習ですが、大きな弊害の1つとして、目標が不明瞭で達成感が得られにくい点が挙げられます。
ジュニアプログラミング検定を受ければ、自分がプログラミング学習においてどのステージにいるのか、客観的な評価が受けられます。また、ジュニアプログラミング検定の受験により、自分の学習面での成長を実感できます。
さらに、プログラミング学習における自分の短所が分かるので、新しい目標を設定するためのツールとしても、ジュニアプログラミング検定は役立つでしょう。
結果的に、ジュニアプログラミング検定を受けることはプログラミング学習の学力向上につながります。
受験するメリット2:実際の業務に近い作業を体験できる
ジュニアプログラミング検定は単に知識を問うのではなく、ゲームなど、実際に一つの作品を完成させる試験内容です。ジュニアプログラミング検定の受験者は、問題文や完成例を参考にしながら、制限時間内にプログラムを作り上げます。
ジュニアプログラミング検定はより実践的な試験になるので、実際のプログラミング業務に近い作業を体験できます。これも、ジュニアプログラミング検定の大きなメリットと言えるでしょう。
受験するメリット3:学習へのモチベーション向上
プログラミングを学習する中で、モチベーションを維持するのはなかなか難しいものです。壁にぶつかって学習を中断してしまったり、長い期間意欲を維持することは、子供にとって困難なことでしょう。
ジュニアプログラミング検定の受験を想定すれば、その受験やそれぞれのステージに合格することが、プログラミング学習の具体的な目標として見えてきます。
ジュニアプログラミング検定への合格は達成感をもたらし、さらに高いステージへと邁進するモチベーションにもなるでしょう。もし不合格に終わっても、次の試験までの学習目的となるのではないでしょうか。
この具体的な目標設定、目標に対する努力、結果を受けて次の目標設定、という学習のサイクルを体験できるのも、ジュニアプログラミング検定を受けるメリットと言えるでしょう。
受験するメリット4:資格保有者として認定される
ジュニアプログラミング検定を受けるメリットとして、資格保有者として認定されることも挙げられます。
ジュニアプログラミング検定が入試の際に合格判定に有利になったり、また、学校によっては実技試験が免除される「入試優遇校」というものが存在します。この入試優遇は、中学受験でも取り入れられています。
このジュニアプログラミング検定による入試優遇は、今はまだメジャーなものではありません。しかし、プログラミングの教科必修化や普及により、今後取り入れる学校が増えてくることが予想されます。
入試においてジュニアプログラミング検定の有資格が有利に働くメリットは、ジュニアプログラミング検定を受けるメリットの中でも、実利的と言えるのではないでしょうか。
受験するメリット5:客観的な評価を受けられる
プログラミング学習で大きな壁になるのは、自宅学習だけでは自分のスキルがどの程度であるか、知るすべがないということです。プログラミング塾などに行かない限り、周囲との比較も難しいでしょう。
また、小学校でのプログラミング学習はあくまでも「プログラミング的思考」を学ぶものです。プログラミングの実力を知る機会が学校の授業では得られない、というのが現状なのです。
ジュニアプログラミング検定は、第三者機関による試験です。ジュニアプログラミング検定を受ければ、自分のプログラミングのスキルがどの程度のものか、客観的な評価が受けられます。
また、客観的な評価を得ることで、自分のプログラミング学習における長所や短所を知り、新たな目標設定に生かせます。このようなことも、ジュニアプログラミング検定を受ける大きなメリットと言えるでしょう。
ジュニアプログラミング検定の概要
ジュニアプログラミング検定とは、株式会社サーティファイが主体となって編成されたサーティファイ情報処理認定委員会が主催している認定試験です。
ジュニアプログラミング検定は、2016年にプログラミングスキルを測る子供向けの検定試験として始まりました。
現在は、全国のプログラミングスクールやパソコン教室などで受験できます。
ジュニアプログラミング検定の4つの難易度
ジュニアプログラミング検定には、4つの難易度レベルが存在します。
次からはそれぞれのレベルの難易度や求められる学習内容について、一つずつ分かりやすく説明していきます。
ジュニアプログラミング検定の難易度1:Gold(1級)
ジュニアプログラミング検定において、Gold(1級)は一番高いレベルです。
Gold(1級)レベルで求められるスキルは、複数の条件や筋道を組み合わせて論理的な思考ができることです。複数の条件分岐、そして演算や入子構造のスクリプトを使いこなすことも求められます。
また、さまざまなスプライトを連動させたスクラッチプロジェクトの作成も、Gold(1級)合格者に求められる能力です。
ジュニアプログラミング検定の難易度2:Silver(2級)
Goldの次に難しいのが、Silver(2級)レベルです。Silver(2級)レベルでは、基本的な条件や筋道を用いた論理的思考が求められます。
複数の条件分岐や入れ子構造のスクリプトを使いこなす能力や、Gold(1級)ほど多くの数ではありませんが、複数のスクリプトを連動させたスクラッチプロジェクトの作成スキルが求められます。
ジュニアプログラミング検定の難易度3:Bronze(3級)
ジュニアプログラミング検定で3番目に難しいレベルが、Bronze(3級)です。Bronze(3級)で求められるスキルは、単純な条件や筋道を用いた、論理的思考です。
条件分岐、繰り返しなどのスクリプトを使いこなすことも求められる能力の1つであり、また、少数のスクリプトを連動させたスクラッチプロジェクトの作成スキルも求められます。
ジュニアプログラミング検定の難易度4:Enty(4級)
ジュニアプログラミング検定で、一番基礎レベルと言えるのがこのEntry(4級)レベルです。Entry(4級)レベルで求められるスキルは、入門レベルの特定の条件や筋道を用いた論理的な思考です。
条件分岐や繰り返しなどのスクリプトを使い、1つあるいは2つのスプライトを連動させたスクラッチプロジェクトの作成も求められる能力の1つです。
ジュニアプログラミング検定の3つの試験内容
ジュニアプログラミング検定には、アレンジ問題、ゲーム作成、プログラム修正といった3つの試験内容が存在します。それぞれの試験内容について、次から詳しく紹介していきます。
試験内容1:アレンジ問題
ジュニアプログラミング検定では、指示通りに作品を作る問題だけでなく、自分の発想を加えるアレンジ問題がすべての級で出題されます。
このアレンジ問題では、自由な発想でさらにプログラムを発展させる能力とそのアイディアを相手に説明する能力が求められます。
試験内容2:ゲーム作成
ジュニアプログラミング検定では、単にブロックに関する知識を問うのではなく、実際にスクラッチを使用してゲームを作成します。
受験者は問題文や完成例を参照しながら、時間内のプログラム作成を求められます。
試験内容3:プログラム修正(上級のみ)
Silver(2級)やGold(1級)の上位級のみですが、予め作成されたプログラムを修正する問題も出題されます。
このプログラム修正問題で求められるスキルは、他者が作ったプログラムを正しく理解することです。さらに、プログラムを修正するスキルが必要とされます。
試験時間
ジュニアプログラミング検定の試験時間は、Entry(4級)レベルが30分、Bronze(3級)レベルが40分、Silver(2級)レベルが40分、Gold(1級)レベルが50分です。いずれも一時間以下の試験時間で、子供にとっても負担の少ない時間設定になっています。
合格率
ジュニアプログラミング検定の合格率は、検定全体で言うと約82%です。EntryからGoldまでの、級それぞれの合格率は公表されていませんが、合格率の差はほとんどないと言われています。
ジュニアプログラミング検定は、比較的高い合格率と言えます。
試験会場
ジュニアプログラミング検定の試験会場は、ジュニアプログラミング検定の主催会社、株式会社サーティファイが指定した場所になります。試験会場は全国に約300箇所以上あり、お住まいから近い試験会場を選べます。
受験料
ジュニアプログラミング検定の受験料金は、受けるグレードによって異なります。
Entry(4級)レベルは2,400円、Shilver(3級)レベルは2,600円、Bronze(2級)レベルは2,800円、Gold(1級)レベルは3,000円です。
一番下のレベルから200円ずつ受験料がアップする仕組みです。受験料の金額がそこまで高くなく気軽に挑戦できるのも、ジュニアプログラミング検定のおすすめポイントです。
ジュニアプログラミング検定の勉強方法
では、ジュニアプログラミング検定に向けた勉強方法にはどのようなものがあるのでしょうか。ジュニアプログラミング検定の勉強方法は、大きく分けて2つの方法があります。
ジュニアプログラミング検定の受験対策用テキストで学習する方法と、プログラミング教室に通う方法です。
次からは、おすすめのテキストやプログラミング教室に通う方法など、具体的に勉強方法を紹介していきます。
テキストを使って学習する
ジュニアプログラミング検定の受験対策には、問題集を使った勉強方法が有効です。ジュニアプログラミング検定対策の問題集は、様々な出版社から出版されています。
受験者のレベルや受ける級のレベルに応じて問題集を選ぶことが、合格への近道です。それでは、いくつか問題集を紹介していきます。
Scratch3.0で楽しむレッツ!プログラミング
ジュニアプログラミング検定のすべての級に対応した、株式会社サーティファイ公認の問題集です。
ジュニアプログラミング検定の試験対策としてだけでなく、初めてスクラッチを使う方でも楽しんで学べる内容になっています。
よくわかるScratch3.0ではじめるプログラミング
スクラッチ3.0の基礎的内容や、プログラミングの基本的な内容を学ぶ入門的な問題集です。プログラミング初心者や小・中学生にも分かりやすい内容で、基礎的な内容の習得に役立ちます。
Scratchではじめよう!プログラミング入門
スクラッチ2.0を使って本格的なシューティングゲームのプログラムを作りながら、スクラッチ2.0の使い方やスクラッチの活用方法を学べます。ジュニアプログラミング検定の勉強に役立つ入門書です。
プログラミング教室に通う
自宅での受験対策勉強が難しければ、お近くのプログラミング教室に通うのもおすすめです。
同じ目標を持った仲間がいれば、モチベーション維持に役立つでしょう。また、先生に質問ができるのも、プログラミング教室に通うメリットです。
ジュニアプログラミング検定の受験はおすすめ!
以上、ジュニアプログラミング検定について紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
ジュニアプログラミング検定はまだまだ認知度が高くありませんが、プログラミング学習の目標設定になったり、中学受験の入試優遇になるなど、実利的側面も多く持っています。
また、受験料金がそこまで高くなく、複数回でも受験できるのが魅力です。試験会場も多く試験時間が長くないので、小さな子供でも負担なくチャレンジできるのも嬉しいポイントです。
教科の必修化に伴いプログラミングがより身近になりつつある昨今、ジュニアプログラミング検定の受験者は今後増加していくことでしょう。今こそ、ジュニアプログラミング検定をいち早く受験し、周囲より一歩リードするのがおすすめです。

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