ネットリテラシー教育の現状とは?ネットリテラシーの低さが招く7つのリスク

初回公開日:2021年03月06日

更新日:2021年02月01日

記載されている内容は2021年03月06日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

子供がネットに触れる機会は増えていますが、子供のネットリテラシーは低くネット上でのトラブルは増加しています。この記事では、家庭でネットリテラシーを高める方法や無料で使えるネットリテラシー教育ツールをご紹介します。子供のネットリテラシー教育に役立ててください。

ネットリテラシー教育の現状とは?ネットリテラシーの低さが招く7つのリスク

ネットリテラシーってなに?

「ネットリテラシー」とは、インターネットを上手く使いこなす知識や能力のことを言います。

「○○リテラシー」という言葉は、「○○を理解して活用する能力」という意味で使われますが、「ネット」というのはインターネットを略した言葉で、「リテラシー」とは読み書きの能力の意味です。

本記事では、インターネットが一般化した現代社会では必須ともいえる「ネットリテラシー教育」について、その重要性を紹介していきます。

ITリテラシー

「ITリテラシー」とは、IT(情報技術)を使いこなす能力のことを言います。

具体的には、「情報基礎リテラシー(情報を扱う能力)」「コンピューターリテラシー(パソコンや携帯を扱う能力)」「ネットワークリテラシー(インターネットを使う能力)」の3つを総合して「ITリテラシー」と呼ばれています。

なお、インターネットがIT技術の一つであることから、上記の「ネットリテラシー」と「ITリテラシー」は同じような意味で使われることがありますので、知識として覚えておきましょう

ネットリテラシーが重要視されるわけ

パソコンやタブレット、スマートフォンはとても便利なものです。

しかしながら、使い方を間違えるとトラブルや犯罪に巻き込まれることや、いじめや誹謗中傷の的になってしまうことがあります。さらに、正しいネットの知識がないことで犯罪の被害者になるだけでなく、知らないうちに加害者になってしまうことも考えられるでしょう。

したがって、便利なインターネットを安全に使いこなすためには、ネットリテラシーを高めることが重要です。

ネットリテラシー教育の現状とは

学校の教育現場では、小学校から情報活用能力を身に付けさせるための学習活動として、ネットリテラシーの教育が行われています。

しかし、子供たちのネットリテラシーが高いとは言えないのが現状です。

これは、総務省が毎年高校1年生を対象に行う、ネット上のリスクやモラルの認知度を調べる調査「2019年度青少年のインターネット・リテラシー指標等に係る調査結果」の正答率が68.7%と、決して高いとは言えない結果であったことからも窺い知ることができるでしょう。

ネットリテラシー教育はいつから始めるべき?

内閣府の「令和元年度の青少年のインターネット利用環境実態調査」によると、10歳から17歳の青少年のインターネットの利用率は93.2%です。また、0歳から満9歳の子供でも57.2%がインターネットを利用しているというデータが出ています。

低年齢層の子供に関しては、主に動画視聴やゲームでの使用ではありますが、3歳での利用率は50%を超えています。

このように、低年齢層の子供でもネットを使う現状を考えると、小さな子供のうちから、少しずつネットリテラシー教育をしていく必要があると言えるでしょう。

ネットリテラシーの低さが招くリスク7つ

ここからは、ネットリテラシーの低さが招くリスクを見て行きましょう。

先述の通り、スマートフォンやパソコンは便利なものですが、その反面でリスクを孕んでいるのも事実です。

例えば、SNSの間違った使い方や不正アプリなどによってウイルスに感染したり、個人情報が流出したりする危険性があります。また、知らないうちに他人の権利を侵害したり、ネット上の誤った情報を鵜呑みにして拡散してしまったりという事例も見られます。

不要なトラブルを避けるために、リスクをしっかりと把握しておきましょう。

1:著作権・肖像権侵害

インターネットでSNSなどを利用する際、写真や動画などを投稿する時に注意が必要なのは、著作権や肖像権の侵害です。

例えば、テレビ番組や映画、音楽、本の一部を、許可なくネット上にアップすれば著作権の侵害にあたり、違法だと分かっている動画等をダウンロードすることも法律では禁止されています。

また、有名人の写真や他人の動画を許可なくネットに掲載した場合も、肖像権の侵害にあたります。

2:個人情報をネット上に晒してしまう

SNSなどを利用する時は、個人情報の取り扱いに注意が必要です。

例えば、親しい友人に向けたメッセージや写真でも、公開範囲設定をしなければ誰でも見ることができます。しかし、個人情報が公開された場合はトラブルに巻き込まれる可能性があります。写真に映り込んだものから生活範囲や学校、個人まで特定される危険もあります。

インターネットを利用する際には、個人を特定できる情報を載せない、写真や動画を共有する場合は公開範囲を絞るなどの危機管理が必要です。

3:ウイルス感染による情報漏えい

スマートフォンやパソコンは、ウイルスに感染する可能性があります。

時として、友人や知人を装って発信元をなりすましたメールが届くことがあります。その際、発信元を確認せず無意識に開いてしまうことで、ウイルスに感染する危険があります。

ウイルスの中には個人情報を外部に送信するものもあり、そのようなウイルスに感染してしまえば、スマートフォンやパソコンの情報が漏洩してしまう恐れがあります。また、万が一そうなった場合、家族や友人にまで迷惑を掛けてしまうでしょう。

怪しいメールは開かない、スマートフォンやパソコンの更新を忘れずに、セキュリティーソフトは最新のものを使うなどの注意が必要です。

4:トラブルに巻き込まれる可能性がある

子供の場合、十分なネットリテラシーが備わっていないことから、様々なトラブルに巻き込まれる可能性が高くなります。

例えば、親が知らないうちにゲームのSNS機能やコミュニティーサイトを利用し、見ず知らずの人と交流していることもあるでしょう。しかし、その中には年齢や性別を偽り、悪意を持って未成年に接触してくる者もいます。

他にも、警戒心のない子供がゲームのパスワードを教えたことで高額アイテムを買わされたり、直接会ってしまい性的犯罪や誘拐、監禁事件の被害者になったりすることもあります。

5:ネット上の情報を鵜呑みにしてしまう

不確かな情報は鵜呑みにせず、正確性が判断出来ない場合は安易に拡散しないことが大切です。ネット上の情報は正しいとは限りません。中には人を混乱させるためにわざと流されたデマ情報もあります。

ネット上の情報を拡散する時は、他の情報と比べてみましょう。そして「情報の発信元」「最新の情報であること」「伝聞や引用ではなく一次情報であること」の3点をチェックしましょう。

6:アプリ等を安易にダウンロードしてしまう

ネット上で簡単にダウンロードできる無料のアプリやサービスは、必ずしも安全なものばかりではありません。

アプリによっては、利用登録のために入力した個人情報が無断で不正利用されることがあります。また、人気アプリを装った不正アプリを誤ってダウンロードしてしまうと、ウイルスに感染する危険もあります。

「不必要なアプリはダウンロードしない」「アプリは公式ストアからダウンロードする」「個人情報を入力する前に確認する」などの対策が必要です。

7:他人の情報などを無断使用する可能性がある

先述の通り、ネット上の情報は許可なく勝手に使うことができません。他のサイトやブログの情報や、写真を勝手に転載することは違法になります。

また、他人の住所、名前、私生活などの情報をネット上に掲載することもできません。他人が映った写真も許可なく投稿しないように気をつけましょう。

情報のコピーや投稿は簡単に出来るため、気軽に他人の情報を使ってしまいがちですが、使用する際は許可をとるなどの配慮が必要です。

他人の情報は使い方に関わらず、無断で使用しないようにしましょう。

ネットリテラシーを教育する時の3つのポイント

ここまで、ネットリテラシーの重要性とネットリテラシーの低さが招くリスクについて紹介しました。リスクを回避して安全にネットを使うためには、ネットリテラシーの教育が不可欠です。

では、ネットリテラシーを育てるためには何をしたら良いのでしょうか。

ここでは、ネットリテラシーについて教える時の3つのポイントを紹介します。子供にも理解しやすいよう、ポイントを押さえて話してあげましょう。

1:実際のトラブルの事例と合わせて教える

子供にネットの危険性を分かりやすく伝えるためには、実際のトラブルの事例と合わせて教えましょう。

実際の事例から、「自分だったらどうするのか」を考えてみるのも良いでしょう。さらに、どうしたらトラブルを回避できるのかを親子で話し合ってみましょう。

2:親子間でネットを使用する時のルールを作る

ネットを使用する時のルールを、親子で決めておくことでもネットリテラシーを高められます。

子供の意見を聞きながら一緒にルール作りをすることで、自分で考える力を育てることができます。また、子供のネットの使い方やネットリテラシーの高さなどを保護者が把握しやすくもなるでしょう。

困った時はすぐに相談できるように、ネットについていつでも話せる家庭環境を作っておくことも大切です。

3:情報収集で情報の信憑性を見極める力を養う

自分で検索して調べる経験を積むことで、信用できる情報と信用できない情報の違いを判断できるようになります。また、ネット以外のテレビや新聞、本などの情報と比べてみることも大切です。

情報収集で情報の信憑性を見極める力を養うことも、ネットリテラシーを高める効果があります。

ネットを含め、様々な情報に触れる機会を増やし、情報を見極める力を養いながらネットリテラシーを高めていきましょう。

子ども向けネットリテラシー教育ツール6つ

子供のネットリテラシーを高めるためには、学校の授業だけでなく家庭での教育も大切です。家庭での教育の際、子供向けのネットリテラシー教育ツールを利用するのもおすすめです。

ここでは、無料で使える子供向けのネットリテラシー教育ツールを6つ紹介します。

子供にも分かりやすく作られているので、親子一緒に楽しみながらネットリテラシーの向上に役立ててください。

1:内閣サイバーセキュリティセンター「インターネット安心・安全ハンドブック」

内閣サイバーセキュリティセンター「インターネット安心・安全ハンドブック」は小学校高学年以上から中高生におすすめです。

ネットのルールなどの初歩的なことから少し難しい内容まで、イラストも多く、とても詳しい説明がされています。

SNSのトラブル例も載っているので、スマホを持ち始める前に子供に読ませたいハンドブックです。

2:KDDI株式会社「ネットスキル診断」

「ネットスキル診断」は、クイズ形式でネットスキルを診断するツールです。

診断結果には、ネット初心者からネット上級者までの判定があり、判断する力、守る力、伝える力の3項目の評価がグラフで表示されます。

推奨年齢は小学4年生から高校3年生ですが、もっと小さな子供でも楽しめる内容になっています。小学生版と中高生版の2種類があり、どちらも数分でチャレンジできます。

家庭でのネットリテラシー教育に役立ててください。

3:総務省「伸ばそうICTメディアリテラシー」

総務省「伸ばそうICTメディアリテラシー」は、テキストに沿ってミッションをこなす体験学習教材です。

対象年齢は小学校5・6年生ですが、保護者と一緒にチャレンジすることで小学校3・4年生でも体験できます。ネットで検索する簡単なミッションから始まり、URLやブラウザなどの用語も解説されています。

ネット初心者でも取り組みやすい内容なので、子供のネットリテラシー教育にもぜひ活用してみてください。

4:IPA情報処理推進機構「楽しみながら学べる学習まんが サイバーセキュリティのひみつ」

「楽しみながら学べる学習まんが サイバーセキュリティのひみつ」は、まんがを読みながらネットについて学習できる教材です。

主人公の男の子がネットの世界に入り、仲間と一緒に冒険しながらネットの知識を身に付けていく話です。漢字には全てフリガナが振られ、小学生が読んで楽しめる内容です。

パスワードの重要性やネット上での様々な危険性について、楽しく分かりやすく描かれています。

5:政府広報オンライン「ネットの危険から子供を守る~安全・安心なスマホ利用~」

政府広報オンライン「ネットの危険から子供を守る~安全・安心なスマホ利用~」は、保護者向けの短い動画です。

フィルタリングの重要性、ルール作りの大切さ、相談できる環境作りなどについて解説しています。

また、動画内では内閣府の「令和2年あんしんネット」が紹介されています。このサイトには、ネットリテラシー教育に関する啓発活動のリンク集があり、過去のパンフレットには保護者の悩みについての解決案も載っています。

6:I-ROI「青少年向けネットリテラシー教育用教材」

I-ROI「青少年向けネットリテラシー教育用教材」は、シミュレーションゲームでトラブルを解決しながらネットの知識を学ぶ教材です。

小学生・幼稚園児向けは、幼稚園児でも楽しめる易しい内容です。

小学校中学年~中学生向けは、シミュレーションした考えをワークシートに書き込みます。ネットのルールやネットとの付き合い方など幅広い内容です。また、高校生・大学生向けのトラブル回避力診断テストは大人でも楽しめる内容になっています。

早いうちから子どもにネットリテラシーを身に付けさせよう

「ネットリテラシー」は、ネットを安全に使う能力です。

そのため、ネットリテラシーが低ければ、犯罪に巻き込まれるリスクも大きくなります。小さな頃からネットが身近にある子供達には、早いうちからのネットリテラシー教育が必要です。

家庭で出来る教育としては、トラブル事例やルールについて親子で話し合う、ツールを使って情報に触れる経験を積むなどの方法があります。

子供には早いうちからネットリテラシーを身に付けさせましょう。

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