私立高校の授業料実質無償化とは?気になる新制度のポイント7つを解説

初回公開日:2021年05月08日

更新日:2021年05月08日

記載されている内容は2021年05月08日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

子供に希望通りの教育を受けさせてあげたいけれど、教育費が心配だと考えている保護者の方も多いのではないでしょうか。この記事では、高校の授業料の実質無償化や新制度のポイントについて解説していきます。今後の教育費に不安のある方は、ぜひ参考にしてみてください。

私立高校の授業料実質無償化とは?気になる新制度のポイント7つを解説

高等学校の授業料無償化

以前は、高等学校の授業料無償化は公立高校のみで、私立高校には大きな費用負担がありました。しかし現在、私立高校の補助が大幅に増額され、現在では私立高校も無償化に近い状態になっています。

高校の授業料無償化とはどういうものなのでしょうか。今回は、授業料無償化の制度を受けるための条件や申請方法などについて詳しく解説していきます。

公立高校は「高等学校等就学支援金制度」で補償

公立高校は、「高等学校等就学支援金制度」という制度で授業料が補償されます。「高等学校等就学支援金制度」には、保護者の所得制限はありますが、要件を満たせば公立高校の授業料相当の金額が支援されます。

「高等学校等就学支援金制度」は、学校に直接支払われるため、保護者が金額を受け取るわけではありません。しかし、この制度のおかげで、公立高校の授業料は実質無償化となっています。

出典:高等学校等就学支援金手続きリーフレット(令和2年4月~6月)|文部科学省
参照:https://www.mext.go.jp/content/20200122-mxt-shuugaku01-100014428_1.pdf

2020年から平均的な私立高校の授業料まで保証されるように

2020年度から、「高等学校等就学支援金制度」の上限額が引き上げられました。これにより、年収約590万円未満世帯という条件付きではありますが、私立高校の平均授業料相当の金額が補助されることとなります。

そのため、平均的な私立高校の授業料まで保証されるようになりました。

出典:令和2年4月から私立高校授業料実質無償化がスタート!|文部科学省
参照:https://www.mext.go.jp/content/20200117-mxt_shuugaku01-1418201_1.pdf

私立高校における授業料の実質無償化について押さえるポイント7つ

私立高校における授業料の実質無償化について押さえるポイントは7つです。ここからは、無償化の補助を受けるための条件や申請方法や「高校等就学支援金制度」以外の制度などについて解説していきます。

1:高校の授業料の平均までの保証

「高等学校等就学支援金制度」での私立高校の支給額は、平均授業料をもとに決められています。

高い授業料がかかる学校に進学した場合でも、この制度では決められた支給額しか補助されません。そのため、学校によっては授業料が無償にならないこともあります。

授業料の高い私立高校では授業料無償にはならず、差額を保護者が支払う必要があります。

2:保護者の年収に制限がある

「高等学校等就学支援金制度」には、保護者の年収に制限があります。

年収590万円未満の世帯は、最大39万6千円までの補助を受けることができます。しかし、年収590万円以上の世帯では、支給額が12万円弱とかなり少なくなります。そのため、公立高校の授業料程度の金額はまかなえますが、残りの差額の授業料は自己負担しなければなりません。

また、年収910万円以上の世帯は補助の対象にならないため、授業料は全額保護者負担です。

出典:令和2年4月から私立高校授業料実質無償化がスタート!|文部科学省
参照:https://www.mext.go.jp/content/20200117-mxt_shuugaku01-1418201_1.pdf

3:公立高校授業料相当額の支援には別の年収基準がある

公立高校の場合は、対象の世帯に授業料相当額の支給があります。この時、所得による金額の差はありません。しかし、公立高校であっても、保護者の収入によっては支援金が支給されない場合があります。

公立高校に通う家庭は、私立高校と同様に、年収が910万円を超える世帯は制度の対象外となり、支援金が支給されません。

出典:令和2年4月から私立高校授業料実質無償化がスタート!|文部科学省
参照:https://www.mext.go.jp/content/20200117-mxt_shuugaku01-1418201_1.pdf

4:申請手続きの方法

申請の手続きは一部オンラインで行う仕組みです。

入学後4月に学校からお知らせがあります。申請は「高等学校等就学支援金オンライン申請システム」で行います。申請には両親のマイナンバーを証明する書類が必要なため、事前に用意しておきましょう。

申請システムにログインして学校や保護者の情報を入力します。その後、学校から受け取った「個人番号カード(写)等貼付台紙」に、保護者の個人番号カード等を貼り付けて学校へ提出すれば手続きは完了です。

5:都道府県や自治体による支援の違い

「高等学校等就学支援金制度」は、国の制度ですが、自治体独自の支援が行われることがあるため、都道府県によって支援の条件や内容が異なります。

実際に、東京都では、「私立高等学校等授業料軽減助成金事業」が行われ、年収760万円の世帯でも私立高校の授業料が実質無償になりました。

大阪府では、「授業料支援補助金」で上乗せの補助が行われています。子供の数で支援の金額が変わったりなど、支援の条件や内容は自治体ごとに全く異なっています。

出典:私立高等学校等授業料軽減助成金事業│公益財団法人 東京都私学財団
参照:https://www.shigaku-tokyo.or.jp/pa_jugyoryo.html

6:「高等学校等就学支援金」と「高校生等奨学給付金」

高校生の教育費を支援する制度には、「高等学校等就学支援金」の他に「高校生等奨学給付金」があります。

「高等学校等就学支援金」が高校の授業料を支援するのに対して、「高校生等奨学給付金」は授業料以外の教育費として使える支援金です。この給付を受けると、教材費や学用品費、修学旅行費などの教育費として使うことができます。

奨学給付金も、給付には条件があり都道府県や自治体によって制度の詳細が異なります。

出典:高校生等への修学支援|文部科学省
参照:https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/mushouka/1344089.htm

7:アルバイトやパートの給料にも注意が必要

年収590万円未満というのは、両親・高校生・中学生の4人家族で両親の一方が働いている家庭をイメージした時の目安です。金額は課税所得をベースに計算されるため、控除が多い場合は、年収が590万円より少し高くても支給の対象になることがあります。

反対に、アルバイトやパートの給料でも、対象年収を超えてしまった場合は就学支援金が受けられないため注意が必要です。

私立高校で授業料以外にかかる経費5つ

ここまでは、私立高校の就学支援金や奨学給付金について解説してきました。実際に、子供が私立高校に進学する場合には、どのくらいの教育費がかかるのでしょうか。

私立高校では、授業料の他にもさまざまな経費がかかります。ここからは、私立高校で授業以外にかかる5つの経費について解説していきます。

1:入学金

私立高校では、入学時に入学金が必要です。学校によって差がありますが、全国平均で16万3千円程の金額がかることが多いです。入学金が6千円以下な公立高校と比較すると、私立高校の入学金が高額なことがわかります。

出典:令和元年度私立高等学校等初年度授業料等の調査結果について│文部科学省
参照:https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/2019/1412179.htm

2:教材費

高校では、授業料以外に教材費も必要になります。教材費とは教科書や図書、実験実習材料費などの授業で使うものを購入する費用のことです。文部科学省の調査では、私立高校では1年間に平均4万3千円程の教材費がかかるという結果が出ています。

教材費の金額は私立高校も公立高校もそれほど差がありません。

出典:学校教育費(4) 高等学校(全日制)│文部科学省
参照:https://www.mext.go.jp/content/20191212-mxt_chousa01-000003123_03.pdf

3:部活動の経費

高校は、授業だけでなく部活動も行われます。そのため部活動の経費もかかります。

私立高校での1年間の教科外活動費は、5万2千円です。この金額は、部活動や運動会、芸術鑑賞会などの金額となります。学年別に見ると、部活動入部時にユニフォームや道具を用意する1年生が8万6千円と高額になります。

部活動費は、入部する部活や学校によって大きく変わる金額です。部活動の盛んな私立高校では費用が多くかかる可能性もあります。

出典:学校教育費(4) 高等学校(全日制)│文部科学省
参照:https://www.mext.go.jp/content/20191212-mxt_chousa01-000003123_03.pdf

4:修学旅行の積み立て

高校3年生で行く修学旅行にも、当然費用が必要です。

私立高校では、修学旅行や遠足の積立金として、1年間に平均5万4千円が必要となります。学年別に見ると、2年生の時に11万6千円の費用が必要になります。修学旅行が終わっている3年生は、1万2千円です。

これらの金額は、あくまで文部科学省の調査結果なため、学校や修学旅行の行き先によっては金額にも差があります。

出典:学校教育費(4) 高等学校(全日制)│文部科学省
参照:https://www.mext.go.jp/content/20191212-mxt_chousa01-000003123_03.pdf

5:通学定期代

高校へ通うためには、通学費用も必要です。

高校は、中学とは違い、自宅から離れたところに通うようになるため、通学定期代も発生します。私立高校校は、公立高校と比べると離れた学校に通う生徒が多いため、通学費がその分高くなってしまう傾向があります。

私立高校の授業料実質無償化によって家計の負担が軽減される場合がある

私立高校の授業料には、所得制限はありますが、「高等学校等就学支援金制度」を使えば実質無償となります。更に、自治体によっては、独自の支援が上乗せされることもあります。

所得の少ない世帯には「高校生等奨学給付金」という、授業料以外に使える返済のいらない奨学金もあります。これらの制度をうまく使い、家計の負担軽減を目指しましょう。

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