数学的な考え方とは?数学的な考え方を形成する要素8つと具体例を解説

初回公開日:2021年02月05日

更新日:2021年03月18日

記載されている内容は2021年02月05日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

この記事では、数学的な見方・考え方とはなにか、またそれを形成する要素についても紹介しています。数学的な見方・考え方を身に付けることは数学・算数において非常に大切です。お子様の苦手な科目が数学や算数だという方は、ぜひ参考にしてください。

数学的な考え方とは?数学的な考え方を形成する要素8つと具体例を解説

新学習指導要領における数学的考え方とは

まず、文部科学省による数学的な考え方の定義は、「事象を数量や図形及びそれらの関係などに着目して捉え、論理的、統合的・発展的に考えること」とされています。

具体的に言うと、数量・図形に着目して、順序良く根拠を明らかにしながら、複数の事象と関連付けたり、条件を変えるなどして新しい視点で捉え直したりすることが数学的な考え方であるということです。

小学校

まず小学校の算数では、「事象を数量や図形及びそれらの関係などに着目して捉え、根拠を基に筋道を立てて考え、統合的・発展的に考えること」が数学的な考え方とされています。

定義全体と比べると、「根拠を基に筋道を立てて考え」の部分が異なる点です。

具体的には、数学・算数の基本である具体物や図・式などを用いて考えることを指しています。

中学校

次に、中学校の数学では初めに紹介した全体の定義と同じ内容が定められています。

その中でも特に「統合的・論理的に考えること」が重要視されています。これは、どの学習領域においても扱う事象が複雑かつ多くなり、それらをまとめて処理しなければならないからです。

高等学校

そして、高等学校の数学においては、「事象を数量や図形及びそれらの関係などに着目して捉え、論理的、統合的・発展的、体系的に考えること」とされます。

体系的にという文言が加えられていますが、これは普遍的な数学的法則や、式・関数などの性質を理解することにまで発展した考え方です。

中学校以上に複雑な事象を組み合わせて、数学の性質や本質といった部分を理解することが求められているとも言えます。

そもそも数学的な考え方とは?

定義としての数学的な考え方は既に挙げた通りですが、実際はそう簡単なものではありません。

実際に専門家や教科書会社の表現は様々です。例えば、教科書会社の啓林館はそもそも定義は難しいとした上で、知識・技能を身に付けること、それを思考すること、数学全体を支える考え方にも及ぶとしています。

また、同じような内容をまとめて、「数学的な考え方とは問題の解き方だ」と表現する専門家もいます。

数学的な考え方を形成する要素8つ

ここからは、具体的に数学的な考え方を育てるための要素について紹介します。

この要素を押さえれば、小学生・中学生・高校生のどの年代においても数学的な考え方の形成につながります。

数学的な考え方を形成する要素1:様々な角度からの視点

この要素は定義の中では、「統合的(に考える)」の部分に相当する要素です。

文部科学省は具体的な技能についても言及しており、適用範囲を広げる、条件を変える、新たな視点から捉え直すなどが挙げられています。

これらを身に付けるためには事象を1つの視点のみで観察するのではなく、違う方法が無いか考えたり、異なる数字などを当てはめたりすることに取り組む必要があります。

数学的な考え方を形成する要素2:情報の整理

これは「論理的(に考える)」ことのために必要な要素です。

具体的には順序よく考えたり、根拠を明らかにしたりすることが求められています。そのためには、問題の中から必要な情報を選び、それを正しく解釈しなければなりません。

数学の事象は複雑なものが多いので、この要素は問題を解く上で重要なものになります。普段の学習の中で何度も情報整理を繰り返すことが有効です。

数学的な考え方を形成する要素3:イメージ化

これは、数量や図形に着目するという基本的な部分に必要な要素です。

前項で述べた情報の整理をするためにはそもそも情報を読み取ることが必要です。そのためにまず、問題の文章で書かれた事象を頭の中で類推しなければいけません。

正しくイメージ出来れば、必然的に情報の取捨選択も出来るので、問題を理解しやすくするためにもイメージ化を心がけることが必要だと言えます。

数学的な考え方を形成する要素4:モデル化

ここでのモデル化は発展的に考えることにつながります。

具体的には個々の事象から、応用可能な普遍的性質を見つけることです。この結果、他の事象についても考えられるようになったり、数学の本質について理解出来たりするようになります。

このモデル化が出来れば、応用的な問題も分かるようになるので、数学的な見方・考え方の形成に大きく寄与します。

数学的な考え方を形成する要素5:問題の変換

これは、「数量や図形及びそれらの関係に着目して捉える」ことに必要なことです。

算数・数学の問題文は一度読んだだけではわかりづらいものが少なくありません。それを正しく捉えるためには、自分が分かりやすいように変換することが大切です。

イメージ化するためにも正しい読み取りが必要なので、わかりづらいと感じた時は一度立ち止まって問題の変換に取り組むことが重要になります。

数学的な考え方を形成する要素6:問題の分解

これは前項の内容に似ているようにも見えますが、少し違います。論理的に考える作業に必要な要素が問題の分解です。

問題文を理解できてもそれを頭の中で整理出来ないと意味がありません。事象の内容を順序よく理解すれば、帰納的な思考で数学の問題に取り組めます。

問題の中の多くの要素を分解すれば、情報の整理も容易になるのでこの能力は身に付けたいものになります。

数学的な考え方を形成する要素7:プロセスの統合

数学的事象を統合的・発展的に考えるためにはこの要素が必要不可欠です。

教育段階が上がるほど扱う事象はより複雑になっていきます。それに伴い、問題を解くために行うプロセスも増えてしまいます。それらを統合して全体の様子を捉えられれば、より深い理解につながります。

問題に対してだけではなく、自分がしているプロセスに対しても整理して理解することが重要な点です。

数学的な考え方を形成する要素8:論理的な説明

これは、今までに紹介した要素を解答という形にするための非常に重要な要素になります。

問題について分かりやすく理解したところで、それを分かりやすく解答にして他者に伝えることが出来なければ本末転倒です。問題の整理や思考など、多くのプロセスを経て出来た結論ですから、その説明も論理的でないと伝わりません。

日常生活でも自分の意見や考えを説明するときに、聞かせたい相手に正しく伝わるような説明を心がけることも、論理的な説明をする力を身に付けるために有効です。

算数・数学における数学的な見方・考え方の具体例4つ

ここまで、数学的な考え方を形成するために必要な要素について述べてきました。最後に、実際に求められている数学的な見方・考え方の具体例について紹介します。

教育段階に応じて多少の差はありますが、基本的な部分はどの年代でも共通しています。

数学的な見方・考え方の具体例1:数・量・図形に着目する

これが数学的事象について考える上で一番の基礎になる部分です。このことは、小中高のどの段階においても数学的な考え方の例として文部科学省も挙げているので、本当に基礎として求められていることが分かるでしょう。

数量を扱う場合は、その数や量の大小に着目して、その後の計算の可能性を考えます。また、図形を扱う場合だと、その形や大きさ、位置関係にも着目して、図形の性質を考えることにもつながります。

数学的な見方・考え方の具体例2:数・量・図形の関係性に着目する

これは前項で紹介した、数・量・図形そのものに着目することから少し発展した段階です。教育段階が上がるほど、扱う事象が複雑になるので、複数の数・量・図形が出てくるようになります。

そのときに、ただそれらを並べていては論理的な思考には至りません。そのため、出てきた物事を整理するためにも比較をする必要があります。

この時に、出てきた物事の相互関係を考えることが大切です。これが出来れば、事象の理解がよりしやすくなります。

数学的な見方・考え方の具体例3:問題文を論理的に解釈し理解する

問題文に出てくる物事が分かったら、その次は問題を全体的に見て解釈しなければなりません。その解釈も論理的なものでないと正確とは言えません。

数量や図形に着目して分かってきた性質や関係性について論理的に推察して、それらを順序立てて整理することが必要です。

この作業で大切なのは論理的な推察です。出てきた数量の大小や数式同士の相互関係をよく観察して、それらの性質や意味を理解する必要があります。

数学的な見方・考え方の具体例4:順序立てて考え問題解決する

最後に解答を作る作業です。前項までの作業で、ある程度は問題の概要が分かっているでしょう。その分かっていることをもう一度、分かりやすいように整理することが問題解決の近道です。

分かっている性質や関係をさらに統合して、つながりをはっきりさせることが重要になってきます。例えば、個々の事象について整理し、さらにそれぞれの関係に着目して、最終的に全体に共通する性質が理解できるといったことです。

この作業は教育段階が高いほど重要性が増していきます。関係性を検討しなければいけない事象の数が増えるからです。この際、論理的で正確な思考ができることは、問題解決にとても大切な過程になります。

数学的な考え方を身につけよう

ここまで、数学的な考え方について様々な角度から紹介してきましたが、この思考法は数学や算数だけでなく、日常生活の中の問題解決にも有用です。

正確な答えを求めるならば、物事をしっかり分析し、そこから論理的に組み合わせて考えていくことが非常に大切です。

結果的に数学的な見方・考え方の向上につながるため、少しずつでもこの考え方を生活に取り入れることが有効になります。

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