定時制高校とは?6つの詳細を知ろう!入試試験方法や勉強内容など

初回公開日:2021年04月03日

更新日:2021年07月05日

記載されている内容は2021年04月03日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

定時制高校というと、問題を抱えている人のための学校というイメージを持たれている保護者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。この記事では定時制高校とはどのような学校なのかをご紹介していますので、お子様の進路として定時制高校をお考えの方は読んでみてください。

定時制高校とは?6つの詳細を知ろう!入試試験方法や勉強内容など

定時制高校とはどんな高校?

定時制高校とはもともと、日中働きに出ているなどの理由で全日制高校に通えない人が高校教育を受けるために創設された制度です。

文部科学省では「中学校を卒業して勤務に従事するなど様々な理由で全日制の高校に進めない青少年に対して高校教育を受ける機会を与える」ことが、創設の趣旨として定義されています。

全日制高校や定時制高校と同じく、高校卒業の資格を得られる学校として通信制高校もありますが、定時制高校と通信制高校の主な違いは通学頻度です。通信制高校は基本的に自宅学習を行い必要に応じて通学するのに対し、定時制高校は基本的に毎日通学します。

近年においては、多様な入学動機によって定時制高校を選択する人が増えてきています。定時制高校とは、どんな学校なのか、その特徴と役割をみていきましょう。

出典:定時制・通信制過程について|文部科学省
参照:https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/047/siryo/__icsFiles/afieldfile/2013/07/12/1336336_1.pdf

最近の定時制高校の傾向3つ

最近の定時制高校には従来とは異なった傾向が3つあります。

かつては、働きながら高校に通う人のための学校というイメージの強かった定時制高校であったものの、最近では全日制高校から転・編入学する人や過去に高校教育を受けることのできなかった人たちが、高校教育を受ける場として定時制高校を選ぶことも少なくありません。

そのような背景があり、最近の定時制高校には次のような傾向が見られます。

1:朝や昼にも授業を行う学校が出てきた

最近の定時制高校の中には、全日制高校と同じく朝や昼の時間帯に授業を行う学校が出てきました。

かつては会社での勤務を終えた後、夕方あるいは夜から授業が始まるというスタイルが一般的でした。しかし近年は会社によって勤務時間も多様化しており、画一的な始業時間では通学が困難な人が出てきてしまいます。

また、日中働きにでるために定時制高校を選択するのではなく、家庭の事情や不登校などの理由によって定時制高校に通う人が増えており、そのような生徒に対応するため、朝や昼に授業を行う学校が出てきています。

2:制度変更による卒業年数の変更

授業の開始時間が夜からと遅いため1日に受ける授業時間が短く、4年間かけて卒業することが主流の定時制高校ですが、制度の変更により3年間で卒業することが可能となりました。

従来の4年制では1日に4時限の授業を受けるスタイルが主流でしたが、定時制高校を3年間で卒業するためには1日に5〜6時限の授業を受けることとなります。

3:単位制を採用する学校が増えている

最近では、公立の定時制高校において単位制が主流となってきています。単位制の学校においては、必須科目を含む74単位以上を取得すれば卒業ができ、学年という1年間の括りにとらわれることがありません。

自分の興味関心がある科目を選択し、自分の学習ペースに沿って勉強が進められるというメリットがあります。

また前述した卒業年数に関しては、単位制を採用している学校において、必要な単位を3年間で取得することによって3年間で卒業することが可能となります。

定時制高校の6つの詳細

続いて、定時制高校について6つの詳細を見ていきましょう。入学試験の方法と入学時期について、また勉強内容と通学頻度、学費などについてを6つの項目に分けて詳しくご紹介いたします。

定時制高校にはどのようにして入学し、どのようなスタイルで勉強することができるのか、具体的に見ていきながら定時制高校への理解を深めましょう。

1:入試試験方法は学力試験と面接

定時制高校の入学試験は、一般的に学力試験と面接で構成されています。

学力試験の科目は、国語・数学・英語の3科目となっており、一部の学校ではこの3科目に加えて作文・社会・理科の試験を実施している場合や、学力検査は行わないという学校もあります。

また学力試験のほか、面接も多くの学校の入試で導入されていますが、この面接は学習意欲や学習に対する姿勢を確かめることが主目的とされており、生徒を選り分けるためのものではありません。

2:入学時期は決まっている?

定時制高校へ入学できるのは、全日制高校と同じく原則4月のみとなっています。

すでに高校へ在籍していて、その高校を中退することなく他の高校へと籍を移すことを転入と言いますが、転入の場合には、転入先として志望している高校に欠員が出て、補欠募集している時のみ転入が可能です。

また過去に高校を中退したことのある人が、再度高校へ入学することを編入と言います。この場合にも転入と同じく生徒に欠員が出た時のみ編入が可能となり、編入先の学校の新年度が始まるタイミングで編入することとなります。

このように、定時制高校へ入学したい場合、生徒の好きなタイミングで入学ができるわけではありませんので編入や転入を考えている場合にはタイミングにも注意しましょう。

3:制度について

定時制高校には以下のような各種制度が認められています。

1つ目は「技能連携制度」です。この制度は、定時制高校に通う生徒が、都道府県の教育委員会が指定した技能教育施設にて教育を受けている場合に、そこでの学習を高校の教科における履修の一部として見なすことができる制度となります。

2つ目は「定通併修制度」です。この制度は、定時制高校に通う生徒が、自校あるいは他校の通信制課程において一部の科目の単位を修得した場合に、その習得した単位を卒業に必要な単位に含めることができる制度です。

出典:定時制・通信制課程について|文部科学省
参照:https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/047/siryo/__icsFiles/afieldfile/2011/12/15/1313846_03.pdf

4:定時制高校の勉強内容

普通科の定時制高校では、全日制高校の普通科で学ぶ教科と同じ内容を学習します。学校によっては、就職をめざす生徒にむけて商業科目等を学べる場合もあり、簿記などの資格取得に向けた科目などが用意されている学校もあります。

学校によって共通しているのは基礎基本をわかりやすく教えてくれる点です。定時制高校は様々な事情を抱えた人に広く門戸の開かれている学校ですので、基礎からじっくりと学びたい人に応える授業内容となっています。

一方、大学への進学を目指している人には、基礎基本に重点を置いた学習はデメリットとなる可能性もあります。大学受験に不足した学力を補うために定時制高校と合わせて、予備校等に通うことも選択肢の1つです。

5:通学頻度は?

定時制高校は全日制高校と同じく基本的に毎日通学します。授業の他に、ホームルームの時間が設けられていたり、授業後には生徒会活動や部活動なども行ったりします。

また、学校によって修学旅行や学校祭、球技大会などの学校行事も充実していますので、通学頻度の少ない通信制高校とは異なり、全日制高校にイメージするようなクラスメイトたちと一緒に過ごす高校生活を送ることができるでしょう。

6:学費はどのくらいかかるの?

公立の定時制高校でかかる学費は公立の全日制高校と同程度の金額といえます。学費として支払いが必要なものには、授業料のほかに入学金や学校ごとに設定されている学校徴収金額も含まれます。

例として東京都の学費を詳しく見ていきましょう。入学金は約2,100円、授業料は学年制で年額約32,400円、単位制で1単位当たり約1,740円となっています。学校徴収金額は学校によって差があるため一概には言えませんが、目安としては約10万円前後です。

これに加えて給食がある学校では給食費の支払いも発生します。給食費に関して詳しくは後述いたします。

出典:定時制課程とは|東京都教育委員会
参照:https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/admission/high_school/archives/exam/files/pamphlet2020_parttime/04.pdf

定時制高校の保護者が知っておくべき3つのポイント

お子様の進路として定時制高校をお考えの保護者の方に、知っておいていただきたいポイントが3つあります。

定時制高校でかかる費用についてや、定時制高校に向いている人についてもあわせて理解し、お子様の進路として定時制高校が適しているかどうかを確認しましょう。

1:高等学校就学支援金制度を活用できる

定時制高校への通学にかかる授業料の支払いには「高等学校就学支援金制度」を活用することができます。この制度を活用することによって、就学支援金が生徒の授業料として学校に支給されるため、生徒が授業料を納める必要はなくなり、授業料が無料となります。

この制度は定時制高校に限らず、全日制・通信制高校にも適用されており全国の約8割の生徒が利用している制度です。

制度を活用するには所得等の要件があり、おおよその目安として年収910万円未満の世帯が支給の対象となっています。しかし、所得以外にも条件があるため支給対象として認められるかどうかしっかりと確認しましょう。

出典:高校生等への修学支援|文部科学省
参照:https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/mushouka/1342674.htm

2:定時制高校には給食があるので給食費がかかる

定時制高校には給食がありますので、給食を食べる生徒は学費とは別に給食費がかかります。

給食については各学校によって違いがあり、予約制としている学校もあれば、原則全員が食堂に集まって一緒に食べるというルールを設けている学校もあります。志望する学校によって変わってきますので確認を取りましょう。

また、予約制としている学校では1食400円前後で食べられる学校が多くなっています。全員が学校で給食を摂ることを基本としている学校では月額5,000円前後が目安となっています。

3:定時制高校に向いている学生とは

全日制高校とはちがった特徴をもつ定時制高校だからこそ、向いている学生がいます。どのような環境におかれている人、どのような意思を持った人が定時制高校に向いているのかを考えてみましょう。

明確な夢やビジョンを持っている

保護者の方の中には定時制高校に対してネガティブなイメージを持たれている方もいらっしゃいますが、明確な夢やビジョンを持っているが故に自主的に定時制高校を選んで入学している生徒もいます。

自らの夢やビジョンを追いかけながら高校卒業の資格を得るには、授業のスケジュールがきちんと決まっている全日制高校だと都合があわないという生徒もいます。そのような人にとって自由度の高い定時制高校は、拘束時間が少ないという点でもメリットとなり得るでしょう。

実際に高校に通って高校生活を送りたいと思っている

定時制高校は基本的に毎日学校に通いますので、通学頻度の少ない通信制高校とは違ってクラスメイトや友人に囲まれた高校生活を送ることができます。

授業後には部活動や生徒会活動の時間が設けられていたり、様々な学校行事も用意されていたりします。通信制高校と迷われている方はこういった点も判断材料となることでしょう。

自宅や勤務先の近くに定時制高校がある

公立の定時制高校は自宅や勤務先がある住所と同じ都道府県内の学校にしか通うことができませんので、自宅や勤務先の近くに定時制高校がある人は進路として定時制高校を選択肢に入れることができます。

定時制高校は統廃合化によって近年、学校数が減少傾向にあり、お住まいの地域によっては近くに定時制高校がないという場合もあるでしょう。その場合は、学校まで通う交通費も必要となってきますので考慮した上で学校を選びましょう。

定時制高校とはどのような高校なのかを理解しましょう

定時制高校がどのような学校で、どのようなメリットがある場所なのかをご理解いただくことはできましたでしょうか?

詳しく知らないまま、ネガティブなイメージや先入観で定時制高校を進路の候補からはずしてしまうことはお子様の可能性を狭めることに繋がってしまいかねません。納得のいく進路を選ぶことのできるよう、定時制高校とはどのような高校なのかしっかりと理解しましょう。

RELATED
【学年別】高校生に夏休みに勉強させるときのコツ|注意すべき点も解説
高校
2021年09月06日

【学年別】高校生に夏休みに勉強させるときのコツ|注意すべき点も解説

小学生・高校生におすすめの運動会・体育祭向きの髪型39選!ポイントも解説
高校
2021年09月06日

小学生・高校生におすすめの運動会・体育祭向きの髪型39選!ポイントも解説

高校生の読書感想文におすすめの本20選|本の選び方や文章を書くコツも紹介
高校
2021年08月06日

高校生の読書感想文におすすめの本20選|本の選び方や文章を書くコツも紹介

高校の修学旅行の実施時期と実施学年|行き先との関係についても解説
高校
2021年07月09日

高校の修学旅行の実施時期と実施学年|行き先との関係についても解説

通信制サポート校は通信制高校では無い?通信制高校との違い7つとは
高校
2021年07月09日

通信制サポート校は通信制高校では無い?通信制高校との違い7つとは

高校生の不登校を克服させるには?きっかけや保護者ができること
高校
2021年07月09日

高校生の不登校を克服させるには?きっかけや保護者ができること

通信制高校に通わせるメリット8つ!サポート体制や教科外活動も確認しよう
高校
2021年05月08日

通信制高校に通わせるメリット8つ!サポート体制や教科外活動も確認しよう

高校生の子供の通知表を見るときのポイントとは?成績を上げる対策5選
高校
2021年05月08日

高校生の子供の通知表を見るときのポイントとは?成績を上げる対策5選

女子高校生のお弁当箱の選び方4つ|種類とおすすめのメーカーもご紹介
高校
2021年05月08日

女子高校生のお弁当箱の選び方4つ|種類とおすすめのメーカーもご紹介

センター試験の服装は制服?私服で受けた方が良い場合や注意点を解説!
高校
2021年07月02日

センター試験の服装は制服?私服で受けた方が良い場合や注意点を解説!

高校からスタートできる12のおすすめ部活|部活選びを成功させる6つのコツ
高校
2021年03月18日

高校からスタートできる12のおすすめ部活|部活選びを成功させる6つのコツ

私立高校の特待生制度とは?意味のある高校生活のために知りたいこと総合12個
高校
2021年03月18日

私立高校の特待生制度とは?意味のある高校生活のために知りたいこと総合12個

高2の夏休みから受験勉強は早い?理想の勉強時間と勉強方法について解説
高校
2021年09月04日

高2の夏休みから受験勉強は早い?理想の勉強時間と勉強方法について解説

高校生に習い事は必要?高校生におすすめな12の習い事とメリット
高校
2021年03月18日

高校生に習い事は必要?高校生におすすめな12の習い事とメリット

高校生のみでキャンプは可能?必要なアイテムやおすすめのキャンプ場も紹介
高校
2021年03月18日

高校生のみでキャンプは可能?必要なアイテムやおすすめのキャンプ場も紹介

高校の学費の主な内訳8つ|助成金・就学支度金・教育ローンで学費を抑えよう
高校
2021年03月18日

高校の学費の主な内訳8つ|助成金・就学支度金・教育ローンで学費を抑えよう

公立高校と私立高校の違い7つとそれぞれのメリットとデメリット
高校
2021年03月18日

公立高校と私立高校の違い7つとそれぞれのメリットとデメリット

【メーカー別】高校生におすすめの電子辞書総合9選|カシオ・シャープ
高校
2021年03月18日

【メーカー別】高校生におすすめの電子辞書総合9選|カシオ・シャープ

子供の大学受験におすすめの数学問題集16選|活用する方法もご紹介
高校
2021年03月18日

子供の大学受験におすすめの数学問題集16選|活用する方法もご紹介

通信制高校の6つの詳細を知っておこう!登校時間・学費・学習内容など
高校
2021年03月18日

通信制高校の6つの詳細を知っておこう!登校時間・学費・学習内容など