公立小学校のメリットとは?国立・私立との違いや学費もあわせて紹介!

小学校には公立や私立、国立があります。これらの小学校の違いを知らない方もいらっしゃるでしょう。この記事では公立小学校の特徴やメリット、私立小学校や国立小学校との違いについて紹介しています。小学校選びで迷っている方はぜひ参考になさってください。

公立小学校のメリットとは?国立・私立との違いや学費もあわせて紹介!

そもそも小学校の成り立ちとは

現在の小学校の歴史は江戸時代後期頃から始まります。

江戸時代後期の日本では幕府や諸藩が領内に学校と寺子屋、塾等を設けていました。このことが小学校を作るための全国的、統一的な教育計画とその実施の素地となりました。

明治5年に下等、上等の各4年生に分けられた尋常小学校で初等教育が始まります。その後、明治時代に何度も改正が加えられ、授業料無償や6年制など、現在の制度へ近づいていきます。

戦後には日本国憲法で国民の「教育を受ける権利」や保護者の「教育を受けさせる義務」などが規定されます。これに基づいて教育基本法、1947年(昭和22年)には学校教育法が制定され、国民学校初等科は小学校に改組されました。

出典:我が国の学校教育制度の歴史について|国立教育政策研究所
参照:https://www.nier.go.jp/04_kenkyu_annai/pdf/kenkyu_01.pdf

小学校全般が行う主な行事3つ

公立だけでなく多くの小学校では年間を通してさまざまな行事があります。

始業式や終業式、大掃除などの小学校全体で取り組む行事だけでなく、学級活動や校外学習などのクラスや学年単位の行事、さらに、運動会や授業参観などの保護者が参加できる行事などがあります。小学校での行事を3つに分けてご紹介します。

1:全体の行事

小学校には学校全体の行事として始業式や終業式などがあります。

入学式や卒業式は学校によっては全学年が出席することもあれば、高学年のみなど、違いはありますが、学校全体で卒業生を送り出すお別れの会や、新入生を迎え入れる学校探検やお世話係などの行事があります。

2:クラスや学年行事

小学校には校外学習やクラスで行うレクリエーションなどの行事もあります。

工場見学や行った先での学習を目的とした郊外学習は学年ごとでテーマを考え、学ぶ行事です。子供達が中心になって考えるクラスのお楽しみ会など、行事を通じて学習や体験、クラスメイトとの交流などができるようになっています。

3:保護者が参加できる行事

小学生の保護者が参加、見学できる行事は運動会や授業参観などがあります。

保育園や幼稚園の時ほど日々の子供の様子は小学校ではなかなか見られませんが、運動会や発表会、授業参観など、学校での様子を間近で見られる行事があります。

家庭では見られない小学校での姿を見られる、楽しみな行事もいくつもあります。

公立小学校が持つメリット

公立小学校には公立小学校だけのメリットがいくつかあります。

公立小学校は住所により通える小学校が決まります。学区が決まっていることから、住んでいるところの近所に友達を作りやすいことや、徒歩通学できる距離の小学校に通うため送り迎えの必要がないこと、授業料や教科書代は無償であることなどのメリットをご紹介します。

近所の友達ができる

公立小学校の持つメリットには、近所の友達が作りやすいということがあります。

公立小学校は住んでいる場所で学区が決まるため、自分が住んでいる場所の近所の子供は同じ小学校に通います。同じ小学校でもさらに地域ごとで登校班や地域での活動などの行事もあるので同じ学年だけでなく、上級生や下級生の友達もできることがメリットの1つです。

送り迎えや金銭的負担がない

公立小学校のもう1つのメリットは送り迎えや金銭的負担がないということが挙げられます。

自宅のある場所で入学する小学校が決まるため、基本的には徒歩で通学できる距離になります。そのため、保護者が送り迎えをする必要はありません。統廃合により通学する距離が遠い場合はスクールバスでバス通学できる小学校もあります。

また、公立小学校は授業料と教科書代は無償です。給食費や教材費などは必要となりますが、6年間、無償となるお金を習い事や進学先への貯金などに回す人も多くいます。

出典:我が国の学校教育制度の歴史について|国立教育政策研究所
参照:https://www.nier.go.jp/04_kenkyu_annai/pdf/kenkyu_01.pdf

公立小学校の特徴3つ

公立小学校にはほかの小学校とは違う特徴があります。

小学校に入学するための試験がないことや、学習する教育内容が独自ではないこと、教員の多くが地方公務員であることなどが、公立小学校の特徴です。公立小学校の特徴を3つ、詳しくご紹介します。

1:入学するための試験がない

公立小学校には入学試験がありません。

小学校は義務教育であるため、住んでいる地域の公立小学校には試験を受けずに入学できます。入学する前の年に就学前健康診断を受けると、自治体から就学通知書が送付されます。その後、新1年生保護者説明会を受け、4月には公立小学校に入学できます。

2:突出した独自の教育内容はない

公立小学校の授業で使用する教科書はその地域の教育委員会がすべて選んでおり、教育委員会に選ばれたものを地域内の公立小学校で使用し、授業を行っています。同じ地域にある公立小学校は基本的には同じ内容を学びます。

そのため、各小学校で多少の違いはありますが、独自に学習内容を工夫することはしにくいようになっています。

3:教員は地方公務員が多い

公立小学校は都道府県や市区町村が運営しているため、教員の多くが地方公務員です。

地方公務員の教員は教員免許を持っていて、市区町村の教員採用試験に合格した人がなれます。地方公務員の教員は一定期間で転勤になります。

地方公務員以外の教員には講師もいます。講師とは、教員免許は持っていて、教員採用試験には合格していない教員のことで、常任講師と非常勤講師がいます。

特徴から見る公立小学校と国立小学校との違い4つ

公立小学校は市区町村が運営していますが、そのほかに国が運営する国立小学校もあります。

国立小学校の多くが「国立大学附属」で小中一貫です。公立小学校と同じように学費は無料です。大学付属な事が多いため、授業内容はレベルが高く、入学するために抽選があったりと公立小学校とは違う点がいくつかあります。

公立小学校との違いを4つご紹介します。

1:小中一貫校である場合が多い

国立小学校は国が運営しており、その多くが「国立大学附属」の小中一貫校です。

小中一貫校はこれまでの小学校6年間と中学校3年間ではなく、9年間を1つの枠組みと考えます。これは近年、児童の身体の成長や思春期を迎える時期が早まっていることなどがあります。

これまで担任に教えてもらっていた授業が中学校では教科によって教員が変わることや、小学校とは違う環境についていけない児童が増えていることもあります。

9年間で教員が長く指導できるため、生徒の能力を把握し、特性に応じた教育やサポートができます。

出典:1小中一貫教育制度について|栃木県公式
参照:https://www.pref.tochigi.lg.jp/m03/syotyu_ikkann/documents/2syotyu_guideline_1.pdf

2:入学に抽選がある

国立小学校に入学するには抽選があります。

説明会や願書提出を経てから1次選考の抽選があります。ここである程度の人数まで絞られます。1次選考の抽選を通過できたら、2次選考の考査です。

考査とは試験のことで、ペーパーテストや行動観察等があります。学校によって考査内容が決まっているので、受験する国立小学校に合わせて事前に準備しておきましょう。

2次選考を通過できたら、さらに3次選考で抽選が行われ、これを通過できれば合格となります。国立小学校によって抽選が1回のところやその順番に違いはありますが考査の対策以外に運も試されるのが国立小学校の入学試験です。

3:授業内容のレベルが高く学び方は比較的自由である

国立小学校は基本的には学習指導要領に沿った授業をしますが、付属する大学で研究されている理論や授業方法などを授業に取り入れています。

経験豊富な教員によるオリジナリティ溢れるカリキュラムが組まれていることもあり、その授業内容の質は高く、また、公立小学校に比べて自由な授業内容になっています。

入学試験を合格した児童が入学してきますのでもともとの学力レベルが高い児童ばかりです。入学後、優秀な教員やクラスメイトとの生活でさらに学力レベルは高くなるでしょう。

4:保護者会が多い

国立小学校は保護者会や学校行事などが多いと言われています。

国立小学校はPTA活動が盛んなことが多いため、保護者会だけではなく保護者が参加する行事やイベントなどもたくさんあります。共働きの場合は保護者会や学校行事のために仕事を休むことも多く、負担になることもあります。

入学を検討している場合は仕事を休む必要があることをパートナーや勤務先に事前に話しておいた方がいいでしょう。

特徴から見る公立小学校と私立小学校との違い5つ

小学校進学に私立小学校を考える方もいるでしょう。

私立小学校の大きな違いは運営母体の違いです。市区町村が運営母体の公立小学校とは違い、私立小学校は、私立学校法によって自主性が尊重されています。

私立小学校ならではのいろいろな特徴を持っていることが多くあります。進学先の1つとして違いを知っておきましょう。

1:入学試験がある

私立小学校に入学するためには入学試験を受験し、合格しなければいけません。

試験の内容は小学校によって違いはありますが、子供の社会性を見る「行動観察」、思考力を見る「ペーパーテスト」、家庭での教育方針などを見る「面接」などが一般的です。

小学校受験対策として幼児教室等に通い、事前に準備しておくことが必要です。また家庭でもどういう試験があるのか、保護者も面接を受ける場合は、児童だけでなく保護者も対策しておかなければいけません。

2:学費が高い

公立小学校では授業料と教科書代が無償ですが、私立小学校ではそれらの費用をすべて負担することになります。

入学金や施設費などの費用を負担しないといけないため、公立小学校よりも学費が大幅に高く、授業料や給食費などの月費用などもあります。

私立小学校によってはかかる金額に差があるので、高額な学費である場合、事前に最初にかかる金額以外に月々いくらかかるのかを考え、6年間通えそうな私立小学校を探す必要があると言えます。

3:校長が決めた教科書を使う場合がある

たくさんある教科書のどれを使うかは、私立小学校では校長に権限があります。

公立小学校では、その地域の教育委員会が決定します。私立小学校では校長に権限があり、小学校の方針に基づいて決定されます。

学習指導要領に基づいた学習内容ですがそれぞれの校風に合わせたり、力を入れている学科に合わせたものなどが使われています。

4:施設・設備が充実している

私立小学校では保護者が施設費を負担している分、施設・設備は充実しています。

最近は公立小学校のクーラー設置率が高くなっていますが、私立小学校ではほとんどの学校にエアコンがあり冷房・暖房の使用で集中して勉強するための設備が充実しています。

また、新型コロナウイルスによる自粛期間中のオンライン授業への対応、タブレットの貸し出しなど公立小学校では整っていない環境が充実しています。

5:各私立学校独自の教員採用を行っている

公立小学校は教員採用試験で採用されますが、私立小学校では各々、独自の採用方法を行っています。

採用試験の内容は公立小学校の教員採用試験と大きく違いはありませんが、私立小学校ではその学校の難易度に応じて筆記試験の難易度が変わってきます。

公立小学校の学費事情5つ

文部科学省では公立・私立の学校に通学させている保護者が学校教育や学校外活動のためにどのように支出しているのかを調査しています。

その内容からわかる公立小学校の学費について5つご紹介します。

出典:平成30年度子供の学習費調査の結果について|文部科学省
参照:https://www.mext.go.jp/content/20191212-mxt_chousa01-000003123_01.pdf

1:公立小学校の平均的な学費総額

公立小学校の学習費総額は321,281円です。

学習費総額には学校教育費、学校給食費、学校外活動費の総額です。この金額に大きな変動はなく、近年は同程度の金額で推移しています。

出典:平成30年度子供の学習費調査の結果について|文部科学省
参照:https://www.mext.go.jp/content/20191212-mxt_chousa01-000003123_01.pdf

2:学校教育費の平均

公立小学校の学校教育費の平均は63,102円です。

学校教育費は修学旅行・遠足・見学費、学校納付金等、図書・学用品・実習材料費等、教科外活動費、通学関係費、その他です。この中で図書・学用品・実習材料費等の支出が多くなっています。

出典:平成30年度子供の学習費調査の結果について|文部科学省
参照:https://www.mext.go.jp/content/20191212-mxt_chousa01-000003123_01.pdf

3:学校外活動費の割合

学校外活動費の割合で最も多いのはスポーツ・レクリエーション活動です。

スポーツ・レクリエーション活動以外の学校外活動費には体験活動・地域活動、芸術文化活動、教養・その他があります。

出典:平成30年度子供の学習費調査の結果について|文部科学省
参照:https://www.mext.go.jp/content/20191212-mxt_chousa01-000003123_01.pdf

4:補助学習費とその他の学校外活動費の学年別の差

補助学習費とは自宅学習や学習塾・家庭教師の月謝などの経費です。

その他の学校外活動費は1年生から5年生の間は13万円から14万円で補助学習費より多くを占めています。

6年生でその他の学校外活動費が11万2000円、補助学習費は13万円とその割合が逆転します。

出典:平成30年度子供の学習費調査の結果について|文部科学省
参照:https://www.mext.go.jp/content/20191212-mxt_chousa01-000003123_01.pdf

5:地域や市区町村の人口規模別による学校外活動費支出の差

地域や市区町村の人口によって学校外活動費の支出には差があります。5万人未満の市区町村は15万8000円、5万人以上15万未満の市区町村は17万3000円、15万人以上の市区町村は21万6000円、指定都市・特別区では28万3000円です。

人口規模が大きくなるにつれ、学校外活動費の支出は高くなっています。

出典:平成30年度子供の学習費調査の結果について|文部科学省
参照:https://www.mext.go.jp/content/20191212-mxt_chousa01-000003123_01.pdf

公立小学校の学費を節約する方法3つ

公立小学校は私立小学校より学費はかかりませんが、それでも何かと出費はあるものです。

そこで公立小学校の学費を節約する方法を3つご紹介します。利用できるものは検討してみてください。

1:オンライン塾の活用

自宅でインターネットを使って授業を受けられるオンライン塾は通うタイプの塾よりリーズナブルに利用できます。

オンライン塾は場所代、講師の人件費が1箇所でいいため、学費が節約できるのに加えて、交通費や通塾にかかる費用を抑えられます。

2:就学援助制度の活用

学校教育法第19条では「経済的理由によって、就学困難と認められる学齢児童生徒の保護者に対して、市町村は必要な援助を与えなければならない。」と定められています。

制度を利用するための内容や条件をご紹介します。

出典:就学援助制度について(就学援助ポータルサイト)|文部科学省
参照:https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/career/05010502/017.htm

就学援助制度で援助される内容と支給額

就学援助制度で援助されるものは学用品費や新入学児童生徒学用品費等を始め、通学費、通学用品費、校外活動費、修学旅行費、体育実技用具費、学校給食費、クラブ活動費、生徒会費、PTA会費、卒業アルバム代等の学校でかかる費用と医療費、オンライン学習通信費が援助されます。

支給額は要保護・準要保護児童生徒数を公立小中学校児童生徒数で割って算出した金額になるため、住んでいる市区町村で調べる必要があります。

制度の対象となる条件

就学援助制度が対象となるのは要保護者と準要保護者です。

就学補助の対象となるのは生活保護法で規定されている要保護者と市町村の教育委員会が要保護者に準ずると判断した準要保護者です。

就学援助制度は要保護者・準要保護者への援助として、市町村が経済的な理由で就学困難と認められる義務教育の児童・生徒の保護者に学用品や学校給食費を援助する制度です。

3:医療費控除の活用

医療費控除は10万円以下でも受けられることがあります。

所得が200万円以下の場合は医療費が所得金額の5%を超えていれば、医療費控除が適用されます。医療費控除が適用されれば所得税と住民税の負担を抑えられます。

出典:医療費控除とは|国税庁
参照:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tokushu/iryouhikoujo.htm

公立小学校でおすすめの放課後の過ごし方

授業が終わった放課後は何をすればいいのでしょう。

まっすぐ家に帰宅するのもいいですが、共働きの家庭の場合は子供が帰宅しても誰もいないため、その時間を利用して習い事をさせるのもよいでしょう。

おすすめの放課後の過ごし方をご紹介します。

学童保育を利用する

学童保育とは共働き世帯の児童を放課後や長期の休みの間に預かってくれる施設のことです。

自治体が運営する公立学童とNPOや民間企業などが運営する民間学童があります。地域によっては学童を利用する児童が多く、利用したくても利用できないという場合もあります。

クラブ活動をさせる

小学校によっては放課後にクラブ活動をしているところもあります。

陸上やサッカー、バスケットボールなどのスポーツ少年団や音楽、料理、工作など、いろいろな種類のクラブ活動があります。地域によって種目が違うこともあるため、お住まいの地域でどういう活動をしているのか事前に調べる必要があります。

公立小学校の特徴を理解しよう

公立小学校の行事や学費、私立小学校や国立小学校との違いをご紹介しました。

お住まいの地域によって、それぞれ特徴も違ってきます。生活スタイルや子供の性格などに合わせて、進学先を考える参考にしてください。

初回公開日:2021年10月05日

更新日:2021年10月05日

記載されている内容は2021年10月05日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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